Motohiko Yamasaki

Toyota – Japan Viet Nam

     ドイモイ政策によって日本企業は駐在の設置が認められ私の勤める豊田通商はハノイとホーチミン市に事務所を置き私が初代の駐在に任命されました。

     当時ベトナム北部はソ連製品が圧倒的であり日本製品の売り込みには苦労いたしました。

     ノイバイ空港へトヨタ車納入を期に次第に車の販売は伸びていきました。

     当時の商談は限定的で自由時間が多く私はハノイの博物館や市内の骨董店を巡りベトナムの骨董への関心を深めていきました。

     1987年にミスタータンがハノイ事務所に車の商談で訪ねてこられたのが最初の出会いでした。その後何回も商談を重ねる間に奥様を伴って来られることもあって親密な交際に発展いたしました。1995年私は定年退職した後住居を ハイフォン に移しました。タンさんとニャットヴィットカンパニーを設立しサンダル製造と輸入業を開始しました。 タンさんはサンダル事業を拡大し3回の工場移転を行い現在の規模にまで発展をいたしました。

     私とタンさんとは共同生活を行っていたので夕食後はお互いの趣味の話に興じクラシック音楽やベトナム中国日本の陶器に話が及び安南陶器に急速に興味を深めました。そして古物商ロンさんと知り合い彼の店で大いに語り合い知識を深め収集に動き出しました。当時のベトナムは骨董に対する関心は薄く大量のアンナン陶器が入手可能でした。

     私はタンさんに市場にある安南陶器を急いで収集することを提案し、彼は同意してロンさんを通じて大量に購入しその量はベトナムナンバー1とも言える程になりました。

     私は今まで見たことのない色彩豊かな大きい陶器が含まれていて大変驚きました。

 

     今後ともこの収集を進めさらなる国宝的な安南焼を発見して一大収集家として成功することを大いに期待しております